2014年11月4日火曜日

映画

『マンハッタン無宿』 ドン・シーゲル監督。イーストウッド主演。結構ぬるい内容。ダーティ・ハリーの雛形映画。

『不灯港』 第18回PFFスカラシップ作品。おもしろかった。山下敦弘に似たセンスの映画。ラストが秀逸で良かった。良い映画。

『億万長者』 なかなか面白かった。市川崑のブラック・コメディ。有名な俳優が多数でているが、内容が危なすぎて、自主映画とはいえ大丈夫かと思った。原発事故後に冷戦時代の原爆実験の被害の広範さを報道で知ったが、やはり当時にも深刻に受け止めていた人々が多くいたことが分かった。山田五十鈴の演技が素晴らしかった。市川崑の映画は実験的でとてもポップだ。

『破れ太鼓』 なかなか面白い。木下恵介監督作。ラストはキャプラみたい。

『アルカトラズからの脱出』 見た事があったけど、改めて見ても面白かった。ドン・シーゲル監督。イーストウッド主演。抑揚のあまりない地味な演出がとても良く、シーゲルって良い監督だと思った。


ライブ

10/29  円盤 新間功人presents「不明なアーティスト(カレー付き)」
ゲスト:王舟 with muffin / 聞き手:柴崎裕司
チャージが1,500円でドリンクとカレーが付いてきました。カレーは新間さんが前日から仕込んだとても美味しいカレーです。破格の安さのイベントです。
前半のライブではまず王舟さんのソロから。王舟さんはゆるい感じで演奏しますと言って始めたが、肩の力が抜けた演奏がめちゃくちゃ素晴らしく聴き入ってしまう。シンプルな演奏で、改めて曲の良さと歌声の良さがダイレクトに伝わってきた。あんまり良くってびっくりした。作っている途中というインスト曲がまたとても良くて、もう王舟さんはどんどん進んで行っているのだと思った。岸田さんはまだまだこんなもんじゃないとおっしゃるかもしれないが。
ソロで50分位演奏してくれて、それからmuffinさんが参加してお二人でカバー曲を3曲。muffinバンドでも演奏していた曲は懐かしかった。久しぶりにmuffinさんの演奏を聴けて嬉しかった。
後半は王舟さんとmuffinさんが好きな曲をかけながら、新間さんと柴崎さんという博学の人が加わってお話をする時間に。尊敬するミュージシャンの方々がどんな音楽を聴いているのかお話が聞けてとても良かった。muffinさんが聴く音楽はほとんどお米さん経由によるものだということを初めて知った。王舟さんがしたマーヴィン・ゲイの話しはとても面白かった。柴崎さんは音楽の知識が湯水のように湧き出す人で、お話はいちいち興味深かった。最後にmuffinさんがゑでぃさんの新譜の曲をかけて、王舟さんや柴崎さんがゑでぃまぁこんについて話してくれたのがすごく嬉しかった。 まともな人たちの音楽やお話が聞けて、懐かしい気もしてとても楽しかった。
私がゑでぃまぁこんを聴くようになったのはmuffinさんのおかげだ。そして私に最初に声をかけてくれたのが王舟さんだった。それから松本さんにも声をかけてもらって、そのおかげで惑星も聴くようになった。そもそも私がブログを始めたのは岸田さんの影響だ。自分にとってはmuffinバンドが中心だったが、この日お客さんで来ていた韓国の女の子が話すことを聞いてふと思った。もしかしたら大きな渦の中心にいるのは岸田さんなのではないかと。いつもサポートに徹して控えめな岸田さんだが、結局は岸田さんを中心に回っているのかも知れない。ふと足元を見るといつでも大きなライドシンバルの上にいる気がする。


10/31 神保町試聴室 『柴田聡子の神保町ひとりぼっち 2014』
定期公演の柴田さんのワンマン。今回も前後半で2時間たっぷりと演奏。しばらくぶりに柴田さんのライブにいったからか、とても素晴らしいライブに感じた。新曲も数曲増えていて、もう結構な曲が出来ているはずだ。新曲のひとつ「思い出が消えちゃった」はめちゃくちゃ良い曲。お客さんは沢山いるけど、演奏中はみんな物音もたてずに静まり返っている。じっと音楽に集中している。柴田さんはほとんど曲間をとらなくてどんどん演奏するので、お客さんはその集中力がついに途切れることははかった。
この日はハロウィンだったので、上のお店でパーティをやっているらしくその物音が良く聞こえた。
そんな中、じっと息を殺して静かな音楽に集中している人たちのいるこの空間が不思議な気がした。


演劇

10/30  東京芸術劇場 『半神
キャストがすべて韓国の俳優による野田さん演出の半神。出演する俳優は誰一人知らないが、野田さんは絶大な人気があるのでやはりお客さんは入っている。韓国でオーディションした俳優達。10年前に韓国で上演した赤鬼を見た人や、見た人に薦められた人が沢山応募してくれたそうだ。その時の芝居がどう受け入れられたかが分かるまで10年かかるのだと野田さんは言っている。
今回の舞台はソウルで上演された後に東京に持ってきている。細かいところの演出が韓国バージョンに変更されていた。半神は遊眠社の中でも最高傑作のお芝居で、私の最も好きな遊民社の舞台だ。イヤホンガイドでセリフを聴く為、はじめはちょっとうまく芝居に集中できなかったが、それもわずかな時間だった。何度も見たお芝居なのでだんだんセリフも思い出して、舞台に集中できた。最後は感動で涙がでた。やはり戯曲が素晴らしい。日本が誇る天才の野田さんのお芝居を韓国の人が喜んでくれたら、とても嬉しい。
前日の円盤でも韓国の女の子が王舟さんを見に来ていて、それはどうも韓国でトクマルさんを見て、その時に会った岸田さんをたどって円盤に来てくれたようだ。尊敬するまともな人達がまともな活動をしてくれている。まともな文化とはこういうことだ。これこそ芸術の力だ。

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